とりあえずかいてみよう

読書とか映画とか音楽のことを書きます。書かない日もあります。でも書こうと思ってます。

タイトルとはややかけ離れた内容 マシュー・バトルズ『図書館の興亡』

図書館の興亡―古代アレクサンドリアから現代まで

図書館の興亡―古代アレクサンドリアから現代まで

 

タイトルを額面通りに受け取って「図書館という施設の歴史」を振り返る本かと思っていたら、そうではなかった。様々な時代や文化圏において、知識の集積としての書物がどのような目的で収集され、あるいは廃棄されてきたか、みたいな観点から書かれている。

「みたいな」というのは、結局最後まで読んでも著者 (ハーヴァード大学ワイドナー図書館の司書)の主張がいま一つ掴みにくいからで、とにかく縦横無尽に書物と図書館に関する知識を並べてみました、という印象が強い。全体ではなく細部を読めば啓発的な知見も多いのだけど、いささか残念な本。