2013-12-15 一日にしては成らぬ町での日常 アルベルト・アンジェラ『古代ローマ人の24時間』 読書 読書-歴史、伝記 古代ローマ人の24時間 ---よみがえる帝都ローマの民衆生活 (河出文庫) 作者: アルベルト・アンジェラ,関口英子 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2012/04/05 メディア: 文庫 購入: 1人 クリック: 6回 この商品を含むブログ (6件) を見る 紀元115年、トラヤヌス帝治下のローマの、とある一日にタイムスリップして、当時の社会を描き出す。著者は歴史家ではないため、ローマ礼賛が過ぎるよう に感じられたりいささか危険な断定口調も見られたりするのが気になるところであるが、何といっても面白い。読んでいてワクワクする。特にインスラと奴隷市場の描写は読んでいる方が息苦しくなるようなリアルさで、古代ローマの縮図を見せられるようだった。ローマ市民にとって、ローマはそれ自体が一つの家であ り、これは現在の都市文明から失われたものだ、という指摘には納得である。
古代ローマ人の24時間 ---よみがえる帝都ローマの民衆生活 (河出文庫)
紀元115年、トラヤヌス帝治下のローマの、とある一日にタイムスリップして、当時の社会を描き出す。著者は歴史家ではないため、ローマ礼賛が過ぎるよう に感じられたりいささか危険な断定口調も見られたりするのが気になるところであるが、何といっても面白い。読んでいてワクワクする。特にインスラと奴隷市場の描写は読んでいる方が息苦しくなるようなリアルさで、古代ローマの縮図を見せられるようだった。ローマ市民にとって、ローマはそれ自体が一つの家であ り、これは現在の都市文明から失われたものだ、という指摘には納得である。