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とりあえずかいてみよう

読書とか映画とか音楽のことを書きます。書かない日もあります。でも書こうと思ってます。

読んでるうちに、空も飛べるはず カミ『ルーフォック・オルメスの冒険』

ルーフォック・オルメスの冒険 (創元推理文庫)

ルーフォック・オルメスの冒険 (創元推理文庫)

 

出帆社版で読んではいたが、あっちの収録作は10篇程度。それでも捧腹絶倒してしまい「カミすげー!!」と感じたのだが、今回は完全版というべき内容で、32篇も「超くだらない」「どうでもいい」コントが連続して読めるのだ。だんだん脳内に妙な物質が生成されハイな気分になっていくのが自分でもわかる。おそるべしカミ。
基本はホームズ物のパロディなんだけど、パロディとしての体裁はほとんど成してない。まあいいから読みなさい。これは今年絶対買い逃しては行けない一冊ですよ。この調子で『エッフェル塔の潜水夫』復刊もお願いしたい。
という感じで、手放しで称賛したいところではあるが。うーん、時おり、翻訳者が前に出過ぎてきて少し無粋に感じる面があるんだよなあ。特定の作品には訳者のツッコミが結末に付されているんだけど、ああいうのはあまり好ましくない。もともとツッコミ不在であることが面白さの大きな要因であると思うので、ツッコミは各自の胸のうちにしまっておけばよい。商品としての中に取り込む必要を感じないのだよなあ。
とはいえ、作者カミや本作への愛情、そして落語の如き言葉遊びなど、訳者の情熱はホンモノであると感じましたので、このツッコミ自体が無粋かもしれません。