とりあえずかいてみよう

読書とか映画とか音楽のことを書きます。書かない日もあります。でも書こうと思ってます。

平凡な町での、平凡な魔女の日常 石塚千尋『ふらいんぐ・うぃっち』

ふらいんぐうぃっち(1) (少年マガジンコミックス)

ふらいんぐうぃっち(1) (少年マガジンコミックス)

 

弘前出身の漫画家さんが描いた弘前を舞台にした漫画ということで、雑誌連載が始まった頃、弘前だとかなり話題になった作品。第一話が掲載された号は市内の 大きな書店でもすぐに売り切れになってたようで、私もずっと未読でいたけど、ようやく読めた。

一般家庭に紛れ込んだ魔女っ子の暮らしを描く、日常系の作品。とにかく「弘前」感が皆無で、というか弘前という地名は一切出てこない。時おり描かれる街の風景はまさに弘前なのだが、地元住民以外わかんねえよとい う場所ばかり。

でもこれが作者の描きたい「日常の弘前」なんだろうなと感じる。それはそうだ、私だって今暮らしているこの町が、日本の他の町と比べてそんな特別な日常であるはずがないと知っているし。そういう意味で、すごくリアルな弘前の姿なんだと思う。

細かいところだと、圭の親父さんが喋る津軽弁が完全に脳内で再現できたり、それを字で表すと確かに外国語だわなあと思えたりするところが楽しかった。あと「この辺で人目につかないところは?」「たいがいつかないよ」という会話にも吹いたw ですよねー。