シリーズ第2号の特集はモーツァルト。CD収録三曲の解説は相変わらず丁寧で参考になる。中川右介さんの連載「音楽家の肖像」は、異端のピアニスト、フ リードリヒ・グルダについて。フルトヴェングラーとカラヤン、両人の死の間の35年間にグルダが歩んだ道は、彼が本当に「異端」という言葉で表現されるべ きなのかを問いかけてくる。久石譲の連載「クラシック音楽を指揮するようになるまで」では、学生時代の現代音楽に対する傾倒と、その裏返しとしてのクラ シックへの反発が語られている。次号の特集は「ドヴォルザーク/スメタナ」。