2013-12-26 現実はいつも残酷 イアン・マキューアン『贖罪』 読書 読書-翻訳小説 贖罪 作者: イアンマキューアン,Ian McEwan,小山太一 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2003/04 メディア: 単行本 購入: 2人 クリック: 195回 この商品を含むブログ (40件) を見る 「作家なんてロクなもんじゃねな」と思わせる、美しく、儚く、そして痛々しい小説。「贖罪」というタイトルはとても象徴的で、果たして何の罪がどのように して償われたのか。という疑念を含めて、ラストで深く考え込まされる。イーヴリン・ウォーの『ブライヅヘッドふたたび』やカズオ・イシグロの『日の名残り』でも描かれる、美しき過去と無残な現実の対比が、ここにもある。しかしマキューアンはウォーやイシグロに比べても、はるかに冷徹だ。再読・再再読に耐 えうる名作。
贖罪
「作家なんてロクなもんじゃねな」と思わせる、美しく、儚く、そして痛々しい小説。「贖罪」というタイトルはとても象徴的で、果たして何の罪がどのように して償われたのか。という疑念を含めて、ラストで深く考え込まされる。イーヴリン・ウォーの『ブライヅヘッドふたたび』やカズオ・イシグロの『日の名残り』でも描かれる、美しき過去と無残な現実の対比が、ここにもある。しかしマキューアンはウォーやイシグロに比べても、はるかに冷徹だ。再読・再再読に耐 えうる名作。