- 作者: ジョン・コナリー,リード・ファレル・コールマン,アン・ペリー,杉江松恋
- 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日: 2014/12/26
- メディア: 単行本
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本にまつわる奇妙な話3編(ジョン・コナリー、リード・ファレル・コールマン、アン・ベリー)を収録。いやこの巻は相当いいですよ。狭義のミステリではないけれど、「奇妙な味」や「奇想短編」を好む方にはオススメの内容で、どれも逸品揃い。
以下、シリーズ全体の雑感。収録作はどれも水準以上だし杉江氏の序文や解説も力が入っているのに、商品としての本の作り方が雑すぎる……。「どうしてこうなった」と小一時間問い詰めたい気分です。分冊化する必要があったのかしらね。言いたくないけど、このボリュームで4000円は読者への負担が大きすぎる。
けなしてばっかりだとアレなので、全10作のベスト3を選ぶとしましょうか。1巻からはテイラー「死者の長いソナタ」、2巻からはリップマン「絵本盗難事件」、3巻からはコナリー「カクストン私設図書館」となりましょうか。特にリップマンの作品は、蔵書癖のある方ほど胸にグサリと刺さる内容です。やはり本は読んでこそ価値がある、ということを知らしめてくれるお話でした。