とりあえずかいてみよう

読書とか映画とか音楽のことを書きます。書かない日もあります。でも書こうと思ってます。

とうとう動いた!! 今野緒雪『マリア様がみてる クリスクロス』

 

マリア様がみてる―クリスクロス (コバルト文庫)

マリア様がみてる―クリスクロス (コバルト文庫)

 

 完全ネタバレ感想です。いよいよバレンタインデー。リリアン女学園では昨年に引き続き、薔薇の蕾が校内に隠したカード探しのイベントが行われる。それに先だっての祥子が祐巳にチョコをねだるシーン。あの挿絵はインパクトでかすぎる。萌え死にます。そして、祥子による瞳子への挑発、乃梨子による瞳子への励ましがまたそれぞれ素晴らしい。祥子も乃梨子も、瞳子のことを大事に思っている。そしてそこには祐巳の存在も大きい。祥子は瞳子こそが祐巳を巡るライバルと成り得ると認定し、また乃梨子瞳子を大事に思えばこそ、客観的に祐巳を見ることでアドバイスできた。

祥子と乃梨子、自分にとって身近な存在の二人からのアクションに動かされ、とうとう瞳子祐巳に自らロザリオ授受を願い出る。そのタイミングで、祐巳が隠したカードも発見され……!というタイミングで次巻へ続くと。最高の引っ張り具合ですな。いよいよ祐巳瞳子の物語も佳境にさしかかるのか……。
紅薔薇姉妹の話ばかりになったので、他の姉妹の話も。黄薔薇は……まあいつも通りイロモノ枠でした。令ちゃんはもはや作者公認の馬鹿認定じゃないですか。ひどい。白薔薇は安定し過ぎてて不安要素が無い。山口真美と高知日出美の新聞部姉妹のやり取りはよかった! 築山美奈子と真美の姉妹とはまた違う関係性だわね。姉妹じゃないけど、あの才女・蔦子さんを戸惑わせる笙子はやはりタダモノではないなと思いました。