マリア様がみてる (仮面のアクトレス) (コバルト文庫 (こ7-49))
- 作者: 今野緒雪,ひびき玲音
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2006/06/30
- メディア: 文庫
- クリック: 9回
- この商品を含むブログ (288件) を見る
いろいろな意味でシリーズ中でも屈指の内容の濃さ。大満足でした!
「黄薔薇真剣勝負」:有馬菜々が令と剣道の手合わせをすることに。傍で見つめるだけの由乃の心中は。冒頭から結末まで完璧な構成。緒雪さん上手いね~。
「仮面のアクトレス」:蕾たちがいよいよ選挙を迎える。そこへ新たな候補者として瞳子が名乗りを上げた! この展開は知ってたが、いやあ読ませるなあ。乃梨子と瞳子の関係は本当に蓉子と聖みたい。「友達は損な役回りを引き受けるもの」だなあ。演説時の祐巳が蓉子の名前を出したのもよかった。そんな私は蓉子さまファン。志摩子から由乃への一言もよかったなあ。いや深読みとかせずに額面通りに受け取っても、本当にいい友情。いつの頃からだろうね、それまでずっと「祐巳と由乃」「祐巳と志摩子」という関係性だったのが「祐巳と由乃と志摩子」になってる。この三人も先代・先々代とはまた異なった形のいい薔薇さま方になるんだろうなあ。
「素顔のひととき」:祥子と令の、二人っきりの時間。弱いところをさらけ出せる信頼関係。最後のセリフはちょっとウルっときますわー。いやあよかったよかった。