とりあえずかいてみよう

読書とか映画とか音楽のことを書きます。書かない日もあります。でも書こうと思ってます。

ただただ聞き惚れるばかり 隔週刊クラシックプレミアム22

特集はメンデルスゾーンシューマン。この号の付録CDは「素晴らしい」の一言に尽きる。ムローヴァがヴァイオリンを奏でるヴァイオリン協奏曲は、彼女の 紡ぎだす音とそれを支える他の管弦が、流麗な一本の糸となって聴く者を曲の世界に結び付け、至福の心地へと誘う。それは曲そのもののメランコリックで繊細 な世界があればこそだ。ブレンデルがピアノを演奏するピアノ協奏曲は、あたかも交響曲を聴いているかのような重厚かつ華麗で緻密なアンサンブルに乗ってブ レンデルのピアノの音が優しく心に浸透してくる。

人は人が作り出す音によってどれだけ陶然とさせられるか、というものを示すかのような2曲です。このCDは永久保存版としたい。本誌ではブレンデルの音楽 家としての人生について、特にグールドとの接点・交錯に焦点を当てた中川右介さんのコラムが面白かった。以下引用<しかしブレンデルは宣言するのだ。「敢えて申し上げたい。譜面を正確に読むことは、極めて難しい仕事です」> 次号の特集はグリーグシベリウス