とりあえずかいてみよう

読書とか映画とか音楽のことを書きます。書かない日もあります。でも書こうと思ってます。

『検死審問ふたたび』

 

検死審問ふたたび (創元推理文庫)

検死審問ふたたび (創元推理文庫)

 

 再読。個人的には前作よりこちらを推す。というのはメインの語り手が、前作で狂言回しとして大活躍したイングリスとなっているからだ。作者も彼のキャラに手ごたえを感じたのだろう。真相は前作に比べてもかなり見抜きやすいが、それを上回る笑いの場面の連続がますます、コメディとしての純粋さを際立たせてくる。返す返すも、これっきりでシリーズが途絶えたのが残念でならない。邦訳は日本独自の解釈だが、これで正解でしょう。