とりあえずかいてみよう

読書とか映画とか音楽のことを書きます。書かない日もあります。でも書こうと思ってます。

『二月三十一日』

 

二月三十一日 (Hayakawa pocket mystery books (129))

二月三十一日 (Hayakawa pocket mystery books (129))

 

 再読。「探偵小説は犯罪小説に進化する」と唱えた作者シモンズ(本書ではサイモンズ表記)の第四長編で、邦訳としては初。自宅で妻を亡くした広告会社の重役の周辺で奇妙な出来事が頻発し、心理が異常な方向に傾いてい様を描く。

真相は「慄然」と「唖然」の中間に位置するもので、以降の作品よりも驚きが大きい。こういう作風のものが未訳で残っているなら読んでみたい。確か『自分を殺した男』の解説で何の警告もなしにネタバレされてるので気になるなら注意されたい。