とりあえずかいてみよう

読書とか映画とか音楽のことを書きます。書かない日もあります。でも書こうと思ってます。

『やがて君になる』1巻

 

 「誰か一人を特別に思えない」 高校に進学したばかりの小糸侑は、旧友やクラスメートとの会話の中に疎外感を感じていた。そんなある日、侑は後者の裏庭で二年生の七海燈子と出会う。「先輩は自分と一緒だ」と感じ信頼を抱く侑だったが、やがて彼女と自分の違いに気づく。燈子にとっては侑は「特別な存在」だったのだ……。

高校を舞台にしたリアリティのある百合作品。侑のモノローグが10代の少女の葛藤を上手く表していて、切なさとともに息詰まる圧迫感も覚える。生徒会活動を通じて二人とそれを取り巻く環境も丁寧に描かれており、良作の予感。