とりあえずかいてみよう

読書とか映画とか音楽のことを書きます。書かない日もあります。でも書こうと思ってます。

『アヴァルト』2巻

 

アヴァルト(2) (シリウスコミックス)
 

1巻の衝撃的なヒキから続く絶望的な状況。シノアの思いやタギの怒りと涙は、「神」を名乗る存在には届かない。彼らの目的やこの世界が存在する意味は何なのか。読者はネッドの目を通して与えられる情報から推察していくほかない。ネッドの分析そのものがミスリードの恐れもあり、作者が今後どれだけ意地悪な展開を用意しているのかは予想がつかない。現時点ではその予想のつかなさこそが、最大の魅力となっている。「何も知らない異世界に放り出される気分」が読者の立場にも真に迫って伝わってくる、まさに注目すべきシリーズ。次巻も楽しみです。