ニコニコ静画にて読書。劇場型犯罪、そして狙われる被害者の社会的立場などから、作品世界内の大多数のネットユーザーからシンブンシは大きな共感と支持を得る。それはおそらく大多数の読者も同様のことだ。カリスマ的な犯罪者に対して喝采を与える人々が存在するのは、その人々が抱く鬱屈を代弁しているかのように見えるからである。
しかしその共感は、シンブンシが生まれた本当の背景と考えた合わせた時、傍観者たちの心理と合致するものと言えるだろうか。その不安を暗示するかのように、終盤でシンブンシはその行動原理の枠組みに不協和音を生じさせることになる。続きがとても楽しみ。