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とりあえずかいてみよう

読書とか映画とか音楽のことを書きます。書かない日もあります。でも書こうと思ってます。

奥深い描きこみと緩やかな設定の妙 樫木祐人『ハクメイとミコチ 3』

身長わずか9センチのハクメイとミコチが森の中で過ごす悠々自適の生活を描いたほのぼのファンタジー待望の第3巻! 今回も、描きこみ・ストーリー・新キャラともども素晴らしいクオリティで、大満足というほかない。前半を占める第15話「長い一日」は、冒頭からこれまでになく大きなアクションと目まぐるしいテンポで畳みかける。こういう派手な内容も描ける方なのねと感心しつつ、通底するやさしさと安心感が心地よい。後半4話はそれぞれ独立したお話だが、これまた極上の内容ばかり。作者が創造してくれた世界を堪能するため一コマ一コマを味わい尽くし、想像力を羽ばたかせる。何よりもそこが魅力的なシリーズだ。
また今回は全編を通じて多くの新キャラが登場するが、名前なしのモブキャラまでもその世界で生活している息遣いを感じさせ、等身大の魅力と親しみを覚えてしまう。さらに新旧キャラクター間に相互の緩い結びつきが見え始める。個人的にはこの「緩さ」というのがポイントで、たぶん細かいつながりや設定は等閑に付されてると思うんです。それでいい。そこに想像して補間する喜びがあり、世界に奥行きと深さを感じさせるのだから。うおー、1年後の第4巻もめっちゃ楽しみですわ。
最後です。「ハクメイさんとミコチさんってどういう関係なんだろう」っていう某キャラからの問い。「夫婦だよ!」と答えさせようとしてるとしか思えんわw