とりあえずかいてみよう

読書とか映画とか音楽のことを書きます。書かない日もあります。でも書こうと思ってます。

いわゆる「クラシック」以前の「ヨーロッパの音楽」 隔週刊『クラシックプレミアム 25』

特集は「グレゴリオ聖歌からバロックの始まりまで」ということで、バッハ以前の様々な「音楽」15曲が収録されている。その荘厳さに思わず襟を正しそうになるグレゴリオ聖歌や、ファンタジー映画・RPGの世界にピッタリで不思議な郷愁感のある十字軍時代の音楽に巡礼の歌、13世紀から14世紀の間の音楽の進化を感じさせるアルス・アンティクワ(古い技法)とアルス・ノヴァ(新しい技法)、ポリフォニー全盛期のルネサンスの音楽、そして劇的な変化を感じさせるバロック音楽の創始者モンテヴェルディの曲。バラエティ豊かで豪華な内容でした。
本誌では久石譲の連載コラムで語られるユダヤ人と音楽の関係性が興味深い。次号ではさらにそして音楽(視覚)と絵画(聴覚)の違いまで踏み込んで本題に入るという。岡田暁生の連載では、音楽の批評の難しさをレストランの印象と重ねて論じているが、これは小説のレビューにも通じてくる部分があって面白かった。
というわけで全50号の本シリーズもとうとう折り返し点に到達! 次号はシュトラウスファミリーによるニューイヤーコンサートが特集となる。何とか毎号レビュー達成の見通しも立ちそうかな……?