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とりあえずかいてみよう

読書とか映画とか音楽のことを書きます。書かない日もあります。でも書こうと思ってます。

達者なパスティーシュだけど「それっぽくない」んだよなあ ルネ・レウヴァン『シャーロック・ホームズの気晴らし』

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シャーロック・ホームズの気晴らし

シャーロック・ホームズの気晴らし

 

 作者はアルジェリア生まれのフランス人で、複数の名義でミステリを発表しており邦訳では『そそっかしい殺人者』(HPB)が刊行とのこと。

今回初読ですが、私はどうもこの作家とは肌が合わぬみたい。正典中のいわゆる「語られざる事件」6本を短編として収録し、中にはホームズ引退後のエピソードもあれば、『バスカヴィル家の犬』の後日譚ともなっている話もあるなど、達者な工夫が盛り込まれております。でも、なんだか文体がドイル=ワトスンっぽくないんだなー。小説としては現代的に洗練されてると思うけど「コレジャナイ」感が否めない。
まあこの手の本は当然ながらこだわりのあるシャーロッキアン向けのものであり、あくまで私の中のこだわりと相性がよくなかった、というだけなんですが。実際、正統派パスティーシュ集としてはレベル高いと思うんですよ、ええ。未読のシャーロッキアンの方には一読の価値ありと申しあげておきます。