とりあえずかいてみよう

読書とか映画とか音楽のことを書きます。書かない日もあります。でも書こうと思ってます。

収録作品に不満は無し。だが、編者の意図が読めない 『自分の同類を愛した男 20世紀英国モダニズム小説集成』

作家のラインナップに惹かれて買ったけど、うむむ。ちょっと不思議なアンソロジー。「モダニズムの雰囲気」を味わう、ってなんだか曖昧すぎやしませんか?

まあ編者解説が丁寧なので、収録意図はそちらで理解できるんですけどね。でもそれって本末転倒じゃないのかしらん。いや個別で評価するとセンスいい話が 多いのも事実なんですが。

でも「アンソロジーを読む愉しみ」ってこういうのじゃない気がするんですよねー。編者を頂点に作者と読者が二等辺三角形を作って いるような印象。私としては正三角形であって欲しいのです、アンソロジーは。編者の感覚と読み手のわたしに大きな隔たりを感じる本でした。

以下、9人の作家の15作品が収録。H・G・ウェルズ サキ ゴールズワージー オースティン・フリーマン チェスタトン アーノルド・ベネット ヴァージニア・ウルフ ドロシー・セイヤーズ マージェリー・アリンガム