しかし読後感は非常に印象に残る。フランシス・アイルズ『殺意』と趣向は違えど、似たような狙いを感じた。この作家は好み。
原題の"A Closed Book"はよくできている。
ふむ、批評家というのは妙な存在ですな。わたしはその類は一切読みませんがね。人に勧められるまでもない、自分が読みたいものくらいはわかりますからね。わかるでしょ、この気持ち。 本書より
ふむ、批評家というのは妙な存在ですな。わたしはその類は一切読みませんがね。人に勧められるまでもない、自分が読みたいものくらいはわかりますからね。わかるでしょ、この気持ち。 本書より
閉じた本 (創元推理文庫)
盲目の小説家が自伝を口述筆記させるべく、一人の男を雇った。そして始まる二人の共同生活。やがて小説家は、男の行動に不信を覚えはじめ……。創元推理文 庫というレーベルで出版されているので仕方ないことであろうが、ミステリとして読むと弱いという評価が一般的のようだ。そしてそれは私も同感である。